つなぐ未来プランニング「たくす」

■ 事業承継計画の必要性とポイント

決定している後継者(候補)がいるか、あるいは、経営者が強く望む後継者(候補)がいるならば、事業承継の実現に向けて具体的で現実的な行動を起こさなければなりません!
しかし、事業承継には優れた実績ある経営者にとってさえ多くの困難や焦燥感を感じさせる特徴があります。その一つは関係者の情緒性からくる意志疎通の困難さにあり、もう一つは多面性からくる複雑さにあります。 ですから、 事業承継計画は 『 承継に係る当事者の合意と共通理解を示すもの 』 として、そして 『 三つの側面の多面的課題を合理的に解決し整合性とって進める手順を示すもの 』 として重要 です。

言うまでもなく事業承継には、継がせようとする現経営者と継ぐべき後継者のそれぞれの考えや人生観の違いがあり、更に社内には少し距離を置いて心配している役員社員がいて、家族や親族内には日頃表に出さない想いや価値観の異なる関係者がいます。ここに最も大事な 事業承継の人間的側面 があります。

一方では、自分より明らかに経験と実績に乏しい後継者の手に経営を委ねることの不安や懸念は、全ての事業承継を考える経営者が抱えています。築き上げた健全な経営財務や今の収益力や競争力は円滑に引き継がれるだろうか、後継者は厳しい経営環境変化に適応していけるだろうか、次の時代の業務運営やマネジメントを担う人材や体制はどうなるだろうか など 事業承継の経営的側面の課題もあります。

そして経営の承継に必ず伴う自社株などを引き継ぐ方法や時期、税負担などについても軽んじることはできません。
現実的な検討と対策を立案し、経営引継ぎのスケジュールや関係者の合意に沿った合理的な方針方策を決めなければなりません。これが多くの経営者が関心の強い 事業承継の財産的側面 です。